2026年9月6日(日)

大阪のTSURUMIこどもホスピスにて「ふりかえりビーズ」の特別ワークショップを開催しました!

今年、認定NPO法人シャイン・オン・キッズは法人格取得から20周年、TSURUMIこどもホスピスは開設10周年を迎えます。

これまで、ビーズ・オブ・カレッジの導入や「きょうだいビーズ」、「シャイン・オン!おんがくフェスティバル」などを通じて、ともに病気と向き合う子どもたちとご家族を支えてきた両団体。今回のワークショップは、それぞれの節目を記念する特別な機会となりました。

当日は、TSURUMIこどもホスピスを利用したことのあるご家族や今回初めて訪れたご家族を含め、6家族・子どもたち10名が参加。病気を経験した子どもたちは「ふりかえりビーズ」を、そのきょうだいたちは「きょうだいビーズ」をつないでいきました。

両団体の副理事長を務める原純一先生にも、子どもたちとご家族の時間を温かく見守っていただきました。

関西のビーズ大使がつながる交流の場に

今回、関西エリアで「ビーズ・オブ・カレッジ」を導入している医療施設から、10名のビーズ大使が集まってくださいました。

ワークショップの前にはランチ交流会を開催。普段はそれぞれの医療施設で活動しているビーズ大使同士が顔を合わせ、施設の垣根を越えて交流する貴重な機会となりました。

子どもたちとご家族を地域で支えていくためには、医療施設同士のつながりや、ビーズ大使同士が経験を共有できる関係づくりも大切です。

今回の交流会は、TSURUMIこどもホスピスが、関西エリアのビーズ大使や医療施設をつなぐハブのような存在となっていくための、大切な一歩にもなりました。

 

一つひとつのビーズに、歩んできた時間を重ねて

「ふりかえりビーズ」は、入院中にビーズ・オブ・カレッジに参加する機会がなかった方や、退院後にあらためて治療の日々を振り返りたい方のためのプログラムです。

子どもたちは、医療者である「ビーズ大使」と一緒に、治療や検査、入退院などの経験を振り返りながら、その一つひとつを表すビーズを選び、つないでいきます。

今回は、以前つないだビーズの続きを作った子もいれば、初めて自分の治療の歩みをビーズにした子もいました。

治療のことだけでなく、誕生日や卒業、家族との旅行など、入院中や退院後の生活や学びの出来事にも思いを巡らせながら、ビーズ大使との対話を楽しむ姿が見られました。

「変わった形のビーズがあって面白かった」

「一つずつつなぐのが楽しくて、出来上がったビーズを見たら、“自分ってこんなに頑張ったんだな”と思った」

子どもたちは、色や形の異なるビーズを手に取りながら、自分のペースでこれまでの時間をたどっていきました。

長く、ずっしりと重くなったビーズは、たくさんの治療を乗り越えてきたこと、そして、その間にもさまざまな経験を重ねて成長してきたことの証です。

知っている場所だからこそ生まれた、安心した笑顔

TSURUMIこどもホスピスを利用したことのある子どもたちにとって、今回は、馴染みのあるスタッフや環境のなかで、いつもとは少し違う体験をする機会となりました。

慣れた場所でリラックスできたのでしょうか。のびのびと遊び、はしゃぐ姿も。会場には、子どもたちの弾けるような笑顔があふれていました。

後半の時間は、TSURUMIのスタッフとカードゲームを囲んだりする姿も。集中してビーズを選ぶ時間と、思いきり遊ぶ時間を行き来しながら、のびのびと過ごす姿が見られました。

初めてTSURUMIこどもホスピスを訪れたご家族から、「最初は緊張していたけれど、スタッフの皆さんが温かく迎えてくださり、少しずつ緊張がほぐれた」という声が寄せられました。

病院とは異なる、広々とした開放的な空間で、ご家族と一緒にゆっくり過ごしながら取り組めたことも、今回のワークショップならではの時間となりました。

病気の子どもと一緒に歩んできた、きょうだいにも

この日は、病気を経験した子どもだけでなく、きょうだいのための「きょうだいビーズ」も行いました。

子どもが病気になったとき、きょうだいもまた、寂しさや不安、我慢、応援したい気持ちなど、さまざまな思いを抱えながら日々を過ごしています。

きょうだいビーズは、カードを使って自分自身のことを自由に話すことができ、「わたしも頑張ってきた」「私はわたしでいいんだ」と感じられるようなプログラムです。

ビーズ大使からは、「きょうだいも一緒に病気を乗り越えてきたことが伝わってきた」「家族みんなにとって意味のある時間になっていた」という声が聞かれました。

ある参加者は、大切な家族に贈る「ちからのブレスレット」を作りました。これから受ける検査に、そのブレスレットと今回つないだビーズを持っていこうと話してくれたそうです。

ビーズは、これまでの頑張りを残すだけでなく、これから一歩を踏み出すときの「ちから」にもなっていました。

子どもだけでなく、ご家族の頑張りも

治療の日々を振り返ることは、子ども本人だけでなく、ご家族にとっても大切な時間になります。

参加した保護者の方からは、次のような感想が寄せられました。

「治療中は、当時のことを振り返る余裕はありませんでした。今回、落ち着いてあの頃を振り返り、子どもが頑張っていたことはもちろん、親として自分たちも頑張っていたのだと、互いを労うことができました」

「病気に向き合うことは、苦しく、つらいものだと思っていました。その経験を少し明るい方向へ変えてくれる時間になりました」

振り返るタイミングや、そのときに語れる気持ちは一人ひとり異なります。いただいた声を大切に、これからも子どもたちとご家族が安心して、自分のペースで経験を振り返ることのできる場をつくってまいります。

これまでの歩みを、未来へつなぐ

参加したビーズ大使からも、「治療中とは違う視点から、自分や家族の経験を見つめる機会になる」「当時は言葉にできなかった気持ちに、今だからこそ気づけることがある」といった感想が寄せられました。

ビーズをつなぎながら、たくさんの頑張りに気づくこと。

これまで歩んできた道のりを、家族と一緒に認め合うこと。

そして、その経験を自信に変えて、これからの未来へつないでいくこと。

シャイン・オン・キッズとTSURUMIこどもホスピスが重ねてきた歩み、参加した子どもたちとご家族それぞれの歩み、そして関西エリアのビーズ大使の皆さんの思いがつながる一日となりました。

ご参加くださった子どもたちとご家族の皆さまに、心より感謝申し上げます。

また、それぞれの医療施設から集まり、一人ひとりの経験に丁寧に寄り添ってくださったビーズ大使の皆さま、子どもたちとご家族を温かく迎え、安心して過ごせる場と細やかなサポートをご提供くださったTSURUMIこどもホスピスの皆さま、そしてこの時間を見守ってくださった原純一先生、飲料を提供いただいたDenis Japan株式会社/日仏貿易株式会社に、心より御礼申し上げます。

これからも、病気と向き合う子どもたちとご家族が、自分たちの頑張りに気づき、未来へ進む力を育んでいけるような機会を、地域の皆さまとともに届けてまいります。

 

ふりかえりビーズとは

ビーズ・オブ・カレッジプログラムの一つ。退院後などに、研修を受けた「ビーズ大使」と対話しながら、治療や生活の経験を振り返り、それぞれの出来事を表すビーズをつないでいくプログラムです。病気のことを理解し、困難に立ち向かってきた自分自身の力や成長に気づく機会を届けています。

◾️ビーズ・オブ・カレッジ  Beads of Courage (勇気のビーズ)
アメリカ発祥の小児がんなどの治療を受ける子どもが、治療ごとに意味のあるビーズをつなぐアート介在療法。 日本ではシャイン・オン!キッズによって行われており、現在35病院で展開中。

 

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